目次
はじめに
ダイエットのためにランニングを始めて、最初は少し度痩せたのに、暫らくすると痩せなくなった。
そんな経験をして、ランニング(ダイエット)をやめてしまったということをよく耳にします。
僕は過去に、毎日10キロも走ったのに、ほとんど痩せなかった、という経験をしたことがあります。
ランニングは効果の無いダイエット法なのか、それとも自分のやり方がまずいのか、もしかしたら自分は何をやっても痩せない体質なのか、と色々悩むこともありました。
ですが、痩せない原因は必ず存在し、痩せる方法も必ず存在します。
ということで、ランニングをしても痩せない原因や、その対処方について、書いてみたいと思います。
ランニングで痩せない理由
痩せるかどうかは摂取カロリーと消費カロリーの関係で決まるのは、ご存じの通りかと思います。
よって、普段の生活にランニングを取り入れることによって、消費カロリー※を確実に増やすことがでます。
※ランニングの消費カロリーは体重(kg)×距離(km)で簡易的に導き出すことができます。
計算上では、体重60kgの方が10km走れば約600kcalを消費し約80gの脂肪を減らすことができますから、毎日これを1カ月続ければ2.4kg痩せることができるはずです。
しかし、ダイエットは、そんな単純なことでもなさそうです。
ランニングをすればエネルギー不足になりお腹がすく
走るためのエネルギー源は、人間の体の中に蓄えられている糖や脂肪です。
ランニングで糖や脂肪が急激に消費されれば(だから痩せるのですが)、体はエネルギー不足と認識し、脂肪の蓄積を促進し、それが食欲増大へとつながります。
今日も頑張って10km走って600kcalを消費したとしましょう。
汗をかいたら喉が渇きますし、何よりも自分へのご褒美として缶ビールとおつまみ、そしてエネルギー補給と称してご飯をお代わりしてしまっただけで、ランニングで苦労して消費した600kcalのエネルギーが簡単に相殺されてしまいます。
- ご飯1杯おかわり約250kcal
- 缶ビール350ml約140kcal
- 柿の種1袋(40g)約210kcal
以上の合計は600kcal
こんなケース、思い当たる方は意外に多いのではないでしょうか?
実は、マラソンのエリートランナー達は物凄い大食漢ですが、それでも痩せているのは、僕達とは比べ物にならないほど走り込んでカロリーを消費しているからです。
ランニングに体が慣れてしまう
ランニングを毎日続けていると、走るスピードは速くなり、走れる距離も伸び、疲れにくい体になります。
これが何を意味するかおわかりでしょうか?
走り始めた頃と同じ距離を同じスピードで走ったとすれば、以前よりもカロリー消費は少なくてすむはずです。
これは、ダイエット的には、効率が悪い気がしますが、あなたの体が、ランニングに適した体に対応している証拠です。
ランニングを始めて最初の頃は体重が落ちたけれども、その後落ちなくなったという方は、このパターンが多いはずです。
疲労が蓄積し省エネモードになってしまう
毎日のランニングが習慣化されると、走らないことに罪悪感を覚えたり、思うように痩せないことに対する焦りから、頑張りすぎてしまう方も多いと思います。
そうやって、休まずに毎日淡々と走ることを続けているうちに、知らず知らずのうちに疲労が蓄積し、身体にとってはそれが大きなストレスとなってしまいます。
このような過度のランニングはコルチゾールというストレスホルモンを大量に分泌し、体は生命を維持するために省エネモードのスイッチが入ることになります。
こうなると基礎代謝を遅らせてエネルギー消費を抑え、脂肪が燃えにくく、脂肪を蓄積しやすい状態に陥ります。
常に自分を追い込むストイックな方ほど、このパターンが多いのではないでしょうか。
ランニングで痩せるための対処方法
カロリー計算を行う
ダイエットの初心者ほどカロリー計算を行って、しっかりとカロリーコントロールを行うことをお勧めします。
特にダイエットでなかなか痩せない方は、カロリー収支について疑ってみるべきです。
でもカロリー計算の方法は良く分からないし面倒という方には、スマホ用のアプリがたくさん出ているので、活用しない手はありません。
特に食事のカロリー計算用にアプリの活用は便利です。
僕が使っているアプリはこちらです。PCはもちろん、スマホ用のアプリもあります。
アプリを使って食事のカロリーを把握しているうちに、アプリを利用しなくても、様々な食材や料理でどの位のカロリーがあるのか大体把握できるようになります。
また、ランニングなどの運動もランニングウォッチを利用すれば、簡単に消費カロリーを知ることができます。
走った距離や消費カロリーなどの様々な情報を記録、アプリと連携させてカロリー収支まで算出し記録できるものもあります。
僕が使っているランニングウォッチはこちら
僕の経験では1日のカロリー収支を-200~300kcalであれば、無理なく体重を落とせると思います。
無理をして、カロリー収支が-500kcal以上少なくなると、空腹感が増してしまい、走るのが辛くなり、疲労が蓄積しやすくなります。
こうなると長続きもしません。
走る距離よりも時間を基準にする
走ることに慣れてくると、同じ距離なら速いスピードで走れるようになります。
つまり、最初は10キロを90分かかっていたものが、次第に80分、60分、50分と時間を短縮できるようになるでしょう。
しかし、ダイエット的にはこれが落とし穴になります。
10キロを90分で走っても50分で走っても、消費カロリーはほとんど変わりません。
速く走れば走るほど、時間あたりの消費カロリーは大きくなりますが、走る時間が短くなるからです。
せっかく速く走れるようになったのなら、距離ではなく時間を基準にすれば、その分長い距離を走ることができ、カロリー消費も大きくなるというわけです。
休む日を設ける
前述しましたように疲労が蓄積している状態というのは痩せにくい状態でもあります。
週に1日か2日は、走らずに休むように心がけましょう。
休息日は、ランニングにとってトレーニングの一部と考えれば、気分も楽になるはずです。
ダイエットについても、同じ事が言えます。
やはり、食事制限が続くと大きなストレスとなりますから、週に1日くらいは、好きな物を好きなだけ食べるようにした方が結果的には長続きします。
筋トレを取り入れる
ランニングのような有酸素運動ばかりを行っていくと、体重を減らすことはできますが、同時に筋肉も減ってしまうことになります。
筋肉を極力落とさずに体重を落とすためには、ランニングと並行して筋トレを行うことをお勧めします。
筋肉量が多ければ、代謝も高まり太りにくく、リバウンドしにくい体になります。
また、有酸素運動と無酸素運動を同時に行うことで安静時の代謝が上がり、ダイエット効果も高まります。
ランニングばかりを続けていると、常に同じ筋肉にしか刺激を与えられず、体が慣れてしまうことで、次第に痩せにくい体となってしまいます。
これは、良い意味で体がランニングに適応できた証拠ですが、ダイエット的にはあまり嬉しいことではありません。
時にはジムに行って、筋トレなどで普段使わない筋肉に新たな刺激を与えることも、ダイエットを楽しみながら長続きさせる有効な手段となります。
HIITを取り入れる
ランニングのような有酸素運動と筋トレなどの無酸素運動を組み合わせて行うことで安静時の代謝が上がるというお話しをしましたが、HIIT(高強度インターバルトレーニング)にも同じようか効果があると言われています。
HIITとは高強度の運動(無酸素運動)を不完全回復を挟みながら繰り返し行うトレーニング方法で、代表的なものとしてタバタ式トレーニングがあります。
僕はタバタ式トレーニングを1日おきに行っていて、このトレーンングの良いところは、短時間で終わり有酸素系と無酸素系運動のどちらも鍛えられること。
それから、何と言っても長距離のランニングに比べて、終わった後にほとんど空腹感を感じず食欲を抑制できるので、ダイエット的な観点でも非常に優れたトレーニングだと思います。
サプリを活用する
ランニングや筋トレで体を動かした結果、筋肉の損傷を修復し、さらに太い筋肉をつくるための栄養素がたんぱく質です。
したがって、運動して効果的に痩せるなら、たんぱく質を上手に摂取し、より強い筋肉をつくっていく必要があります。
そのためには体重×2g、つまり体重60kgなら120gのタンパク質が必要と言われていますが、肉や魚から120gものたんぱく質を摂取するには、大量の脂質も同時に摂ってしまうことになり、ダイエット的にはちょっと厳しい状況です。
そんな時には、プロテインのようなサプリを補助的に使うことをお勧めします。
プロテインには、たんぱく質を構成するアミノ酸が主な成分で、肉や魚などに含まれる脂質は含まれていないため、低カロリーで効率良くたんぱく質を補うことができます。
また、ランニングや筋トレ前にBCAA※を摂取しておくことで、運動中の筋肉の異化(筋肉がエネルギーとして分解され使われること)を防ぎ、運動のパフォーマンス低下を防ぐ効果があると言われています。※必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンのことで、筋肉づくりに果たす役割が大きく、また運動中に分解もする。
おわりに
結局、走ると確実に消費カロリーは増えますから、それでも痩せないという場合は、やり方に問題がある、というお話しでした。
では、走っても結局その分お腹が空くのだから、走らずに食事制限だけやった方が走る時間を費やす必要もないので楽だよね、という理屈もあるにはあります。
しかし、食事制限のみで痩せたとしても、筋肉も同時に減ってしまうので、リバウンドしやすい体になってしまいます。
なので、お勧めするのは運動して痩せることです。