糖質制限であってもカロリーを気にしないと危険な例

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最近僕の周りには糖質制限を始めた人が何人かいて、1カ月ほど間にその中の一人と会う機会がありました。
その人は35歳の女性(以降A子さん)でジョギング歴半年。3カ月前から糖質制限を始めたそうです。A子さんは僕にある相談を持ち掛けたので、その時のことを書きたいと思います。

毎日5キロのランニングと3食炭水化物抜きの生活がしんどい

A子さんから話しを聞くと以下のような内容でした。

  • 職業:会社員

  • 食事(一例):
    朝食 サラダ、ヨーグルト
    昼食 コンビニのサラダチキン
    夕食 ささみ入りサラダ、豆腐

  • 運動:
    毎朝5キロのジョギング

  • ダイエット:
    糖質制限を始めて5kgの体重減

  • 相談内容:
    毎朝5キロのランニングをしています。この冬に10キロのマラソン大会に出場予定なのですが、糖質制限を行うようになって、ランニングで力が出なくなりペースが7分/kmから8分/kmに落ちてしまいました。毎日倦怠感が抜けず、疲労が溜まって、走るのもしんどい状況が続いています。

原因は糖質制限によるカロリー不足

ランニングのペースが落ちてしまった時期は糖質制限を始めた時期と一致するとのことです。食事の詳細が分からないので断言はできませんが、恐らく糖質を抜いてしまったことで大幅なカロリー不足になっているのではないでしょうか。メニューの例から推測すると恐らく1,000kcalくらいの摂取量だと思います。

A子さんは身長160cmで体重は聞けませんでしたが50~55kg位だと思われますので、ランニングでの消費カロリーを含め少なく見積もっても1日2,000kcalくらいは消費しているはずです。せめて1日の摂取カロリーは消費カロリーより200~300kcal減らす程度にとどめるべきでしょう。ランニングをしていれば、もう少し減量幅を少なくしてもいいと思います。

もし糖質制限を続けるのなら、たんぱく質の摂取量を増やして、糖質制限を続ける前の摂取カロリーに戻すべきでしょう。しかし、糖質はランニングなど有酸素運動にとって欠かせない栄養素なので、夕食だけ糖質を抜いて朝と晩はご飯やパンをメニューに追加してもいいと思います。これだけでもランニングのペースは速くなり、疲労も回復するはずです。

最後に

A子さんには以上のように食事のカロリーを見直すようにアドバスを行いました。糖質制限であっても結局はカロリーを意識しなければ、栄養不足になったり、逆に太ってしまったりといった、落とし穴に陥ってしまう例だと思います。

また、ランニングやジョギングなどと糖質制限を同時に始める場合は、特に注意が必要です。体調の変化が大きく、しかも原因がどこにあるのか判断するのが難しいからです。A子さんはジョギングを始めて1年で糖質制限を始めたため、何が影響しているのか分からず、かなり悩まれたそうです。

その後、A子さんから連絡があり、やはり一日500kcalのカロリー不足だったとのことです。朝と昼は通常通り糖質を摂るようにしたところ、ランニングのペースはもとに戻り倦怠感も消え、気持ちよく走れるようになったとのことでした。体重も今のところ大きな変化もないそうです。

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