はじめに
腰痛で悩むスキーヤーは本当に多いのではないかと思います。
僕の周りでも沢山います。
などとこんな記事を書きつつも、僕も今シーズン初めから腰痛が原因でまともにスキーが出来なかった期間が3か月も続きました。
午前中は良いのですが、午後になってショートターンの練習などを始めると、とたんに左側の腰が痛みだし、まともに滑ることができなくなりました。
コブの練習はもっての外で、この3か月間はコブ禁止にしていた程です。
そんな僕が、どのようにして腰痛を克服したのかを記事にしたいと思います。
腰痛の原因は解明されていない?
僕の記憶では辛い腰痛(ぎっくり腰)を最初に経験したのは今から10年程前でした。
その時は体を少しでも動かすと辛い状態で、脚にも痺れが発生しました。
1週間から10日ほど安静にしていれば、何事もなかったかのように直ってしまいました。
ですが、今回の腰痛はぎっくり腰とは違う感じがします。
滑りだして疲れてくると左臀部の上の腰の付近が痛み出し、そのまま滑り続けていると少しずつ酷くなっていきます。
夕方になると痛みでまともに滑れなくなるので、仕方なく撤収です。
その後数日経てばある程度痛みはやわらぎましたが、スキーでまた再発。
この繰り返しです。
整形外科で診てもらっても椎間板ヘルニアではなく筋肉の疲れによるものではないかという診断でした。
思い切ってスキーを暫くの間休んで、休養すれば良いのかもしれませんが、この時期はレッスンやキャンプ、スキー連盟の研修会など予定が詰まっていて、滑らないわけにはいきません。
なので、騙し騙しスキーをしながら、藁にも縋る思いで鍼灸に通いました。
鍼は施術直後はとても楽になるのですが、スキーをするとやはり痛みが出てしまいます。
おまけに鍼の先生や、整形外科の先生に相談しても「腰痛の原因は解明されていない」というお先真っ暗な回答しか得られません。
そんな満身創痍状態は続きます。
腰痛の原因は別の部位?そして滑り方???
満身創痍の真っ只中、ある方の指導を受けた時のことです。
僕は左ターンで内倒・ローテーションの癖があるのですが、その原因の一つとして「右ターン時の左外足のお尻の緊張が解けないまま滑っていますね」という指摘を受けました。
僕は右ターンで外向傾姿勢が強くでる癖があります。
右ターンでの外向傾とは左脚を股関節で外転させる動きになるのですが、解剖学的には左の中臀筋(お尻の外側の筋肉)を収縮させる運動になるらしく、この中臀筋の緊張が解けないまま、つまり左外足の外向傾姿勢が抜けきれないまま次の左ターンも滑っているということになるらしいのです。
そのせいで、左ターンで内倒・ローテーションが起きてしまう。
確かに腑に落ちます。
左脚を外転させるための中臀筋が常に張った状態であれば、左ターンの内脚の内転動作を妨げていることになりますから、左ターンでしっかりした外向傾がつくれるわけはありません。
そして、その方からは「左のお尻が張りませんか?」という更なる指摘。
「もしかしてお尻の張りが腰痛の原因になったりしますか?」
「あり得ますよね」
そんな運命的なやり取りがあったのです。
中臀筋のストレッチと滑り方改善で腰痛が直った!?
実は鍼灸に通っている時に「腰痛を少しでも改善するために腰から下の下肢のストレッチを入念に行ってみてください」とアドバイスを受けたことがありました。
腰以外の部位に疑いの目を向けない理由はありませんでした。
早速中臀筋のストレッチ方法をYouTubeなどの動画を参考にして試してみました。
椅子に座って片方の脚だけあぐらをかくように太腿の上に乗せて、前屈するストレッチが効果が大きかったです(詳しくはYouTubeで検索すると直ぐにでます)。
このストレッチをやるようになってから嘘のように左腰の痛みが和らぎました。
こんなことを言うと叱られそうですが、鍼灸や整骨院に通ったのは、いったい何だったのか?と言う程あっという間に効果が表れたんです。
そしてもう一つ重要なことがあります。
それは滑りを変えたことです。
腰痛が改善されたのは結果論になりますが、僕の欠点であった右ターンから左ターンへの切り替えの意識(重心移動)を改善する滑り方に取り組むことで、結果として左外足の負担が軽減されたという感じです。
この件も、いつか詳しく記事にしたいと思います。
おわりに
この記事を書いている今では春のコブを1日滑っても腰痛は出なくなりました。
以前の僕からは嘘のようです。
冬のスキーが終われば、インライン、サマースキーも楽しみます。
年中そんな生活をしていると、体のどこかが悲鳴を上げてしまいますから、じっくりと体を向き合っていく必要があることを痛感されられた出来事でした。
もちろん今では、滑った後もそうですが、毎日のストレッチは欠かさないようになりました。
もう一つ気を付けているのは睡眠と食事です。
おれを疎かにすると疲労が抜けませんからね。
そして、大好きなスキーでは、如何に体に負担の少ない滑り方をマスターするかということですね。