ランニングのパフォーマンスを上げたいなら糖質を摂れ

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ランナーの皆さま、どうもこんばんは。

日々、どうすれば速く走れるか研究に余念の無いエノカツでございます。

というのは、嘘です。

能書き垂れている割には進歩が止まってしまい、毎日アホずらでお気楽に走っております。

さて、突然ですが“ランニングのパフォーマンス向上“とはどういうことなんでしょうね?

「長い距離を走れるようになった」、とか「補給が少なくて済んだ」など、人それぞれ色々あるかとは思いますが、やっぱりタイムを短縮することに尽きるでしょう。

フルマラソンの場合、草大会であろうが、オリンピックであろうが、タイムのみによって優劣(順位)が決まります。

そして、早く走るためには、最大酸素摂取量(Vo2max)、乳酸性作業閾値(LT)、ランニングエコノミーの3要素の向上が必要と言われています。

さらに、これはトレーニングではありませんが、栄養学も大事な要素しょう。

今時、箱根駅伝に出場する大学チームや、実業団のトップチームなどでは、専属の栄養士が付きスポーツ栄養学に基づいた食事を摂るのが常識とされています。

そして、三大栄養素をバランスよく摂り、中でも糖質はエネルギー源として欠かせない栄養素となっています。

僕は糖質制限を2年間行って、糖質の重要性と身を持って体験しました。

今日は、糖質の重要性の裏付けとなる記事を書いてみました。

ちょっと回りくどいですが、読んでみてください!

10,000 m やハーフマラソンでは記録が良い選手ほど血中乳酸濃度が高い!?

さて、最近面白い研究結果を目にしました。

大学駅伝ランナー8人の10,000 m 走及びハーフマラソンレース時の血中乳酸濃度を計ったところいずれのレースでも記録が良い選手程血中乳酸濃度が高かったという研究結果が出ています。

ちなみに、ハーフマラソンレースでは、最も低い乳酸値を示した選手の血中乳酸濃度が7.57 mmol/L でレース記録が1 時間7 分12 秒,最も高い乳酸値を示した選手の血中乳酸濃度は11.26 mmol/Lでレース記録は1 時間2 分46秒だったといいます。

この結果により、10,000 m やハーフマラソンで競技力をより向上させるためには血中乳酸レベルが高い状態(9 mmol/L 以上)でハイスピードを維持できる能力の向上が要求されると示唆されている訳です。

一般的には乳酸値が 4mmol/ℓ に到達する点を乳酸性閾値の値と言われており、一流のランナーほど血中乳酸濃度が高い、つまり非常に高い運動強度で長時間走り続けられるという事実が証明されたことになります。

乳酸は糖から生み出される

速く走れば走るほど、血中乳酸濃度が高くなるというわけですが、この乳酸はどのようにつくりだされるのでしょうか?

ランニング歴の長い方なら、ランニングの主なエネルギー源は糖と脂肪ということはご存じでしょう。

糖は主に筋肉と肝臓に蓄えられており、脂肪はご存じの通り皮下脂肪です。

筋肉を収縮させるためには最終的にはATP(アデノシン3リン酸)というエネルギーが必要で、細胞内のミトコンドリアで糖や脂肪を分解してつくられます。

そして乳酸は糖が分解される際につくられます。

脂肪が分解される際には乳酸はつくられません。

この違いがどういうことか、おわかりの方は鋭いです。

筋肉を動かすエネルギーATPは糖と脂肪の分解によってつくられると言いましたが、糖と脂肪を分解する割合は、運動強度によって違います。

運動強度が高くなる程、糖を使う割合が多く、その代わり脂肪を使う割合は少なくなります。

つまり、ゼエゼエ、ハアハア、息が上がる程の強度で走ったりすれば糖を使う割合が増えて、糖の分解される副産物として乳酸になります。

つまり糖=乳酸です。

乳酸は疲労物質ではない

ここまで読んでみて不思議に思っている方も多いかもしれません。

「乳酸は疲労物質なはずでは?だから血中乳酸濃度が高くなるとペースは落ちるはずでは?」と。

しかし、最近では乳酸は疲労物質ではないという考え方が当たり前になっており、乳酸は糖のATPへの分解が間に合わないためにつくりだされるもので、いずれエネルギーとして再利用されるものだと言われています。

確かに疲労すればするほど血中乳酸濃度は高くなりますが、これは一つの疲労の結果であり、血中乳酸濃度が高い状態でも筋肉を動かすことは可能です。

血中乳酸濃度が元に戻るには30分かかると言われていますが、インターバル走などで高い強度のランニングを短時間の不完全休息を挟んで行うことができるのは、乳酸が疲労の原因ではない証拠なのでしょう。

ちなみに、乳酸ができることで筋肉が弱酸性にかたむくことが疲労の原因と言われていますが、これも否定されているようです。

実は疲労と一言で言っても、様々な疲労の種類と原因があるため、原因を細かく特定することは難しいようです。

ちなみに、糖が枯渇(実際にはそのようなことは生命維持のため稀かと思いますが)してしまうと、ATPが分解されず筋肉の動きは悪くなり、これを疲労と感じるはずです。

脂肪を使えばいいのでしょうが、脂肪は糖が無ければ分解することはできません。

一流ランナーほど速筋を使っている

筋肉には速筋と遅筋の2種類があることはご存じでしょうか?

速筋は筋収縮速度が速く瞬発的に大きな力を出し短距離系の運動、遅筋は筋の収縮速度が遅く持久力系の運動に向いていると言われています。

そして、速筋のエネルギー源は糖、遅筋は脂肪です。

また、速筋でつくられた乳酸は遅筋のエネルギー源として利用されるようです。

前述しましたように、乳酸は糖の副産物ですから、糖をエネルギー源とする速筋を使うことにより乳酸ができるわけです。

ここで、また不思議なことを言っていますよね。

マラソンなどの持久系のスポーツは遅筋を主に使うのでは?という疑問が湧いてきます。

もちろん、マラソンなどの持久系のスポーツでは遅筋を主に使います。

しかし、競技成績が優れたランナーほど血中乳酸濃度が高いということですから、多くの速筋も動員しているという証明なんですね。

確かにキロ3分なんていう高速ペースを長時間維持するためには、遅筋だけでは無理で速筋も使っていると言われれば納得なわけです。

僕なんかはそんなペースで400メートルも続きませんから。

タイムアップしたいなら糖質をしっかり摂れ

大変回りくどい説明になってしまいましたが、結局のところランニングのパフォーマンスを向上させたい(タイム短縮したい)のであれば、もちろんそれなりの練習も必要だし重要なんですが、やっぱり糖質をしっかり摂れということなんですね。

糖質制限中のランニングでは脂肪をエネルギーを使う割合が増えるが、パフォーマンス向上に繋がったという結果は出ていないんですよね。

糖質制限すると糖質不足の状態となり、速いペースで走ることはできません。

理由は、繰り返しになりますが、糖をエネルギー源とする速筋を使って走るからです。

私ごとですが、過去に2年間糖質制限した間はパフォーマンスが上がらなかった理由がここにも繋がるわけです。

僕は過去に2年間糖質制限の経験があります。しかし今は糖質制限はやっていません。 糖質制限を行っている間に、マラソン大会やトレランレース...

ちなみに、糖質を制限したからといってランニングができない訳ではないです。

乳酸性閾値(LT)を超えない程度長い距離で速くないペース(例えば100キロを10時間くらいで走るなど)なら、糖質制限していても脂肪メインで走るので有効なのかと思いますが、これもエリートランナーは6時間といったとてつもない速さで走りますから、この限りではないかも。

最後に

以上のように、僕は糖質制限なども取り入れた経験も含めてランニングに糖質は必要不可欠だと思っています。

といっても、あまり難しく考える必要はなく、糖質、たんぱく質、脂質他、ビタミン、ミネラルなどバランス良く摂る、つまり何でも好き嫌いなく食べればいいだけのことなんですけどね。

それと、やっぱり大事なのは練習です。

食事だけで持久力が付くようなことはありません。

ちなみに、効率よく血中乳酸濃度を上げて練習するHIIT(高強度インターバルトレーニング)、など取り入れるといいですよ。

速い人は誰でもやっています。

毎日長い距離をコツコツ走っているのに、なかなかタイムを短縮できず悩んでいるランナーの方は結構多いのではないでしょうか?実は僕もその中の一人な...

今日のところは以上です。

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