スキー指導者検定種目「滑走プルークから基礎パラレルターンへの展開」に思う

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スキーシーズンもいよいよ序盤戦になってきました。

今シーズンは雪も豊富なので春スキーも長く楽しめそうですね。皆さんくれぐれもけがや事故には注意しながら、残りのシーズンも思う存分楽しんでくださいね。

さて、本題です。

僕が教える生徒さんで最も多いのは1級や2級を受けたいというレベルの方達なのですが、先日久しぶりにプルークボーゲン程度なら滑れるという初級者の方を教えることがありました。

プルークボーゲンしかできない生徒さんを教える場合、次のステップとしていかにしてパラレルターンに導くかという課題に取り組むことになります。

プルークボーゲンからダイレクトにパラレルターンに導く方法

ということで、僕がその生徒さんに主に指導したのは、プルークボーゲンの滑走性を高めていくことによって、パラレルターンへ導く方法です。

指導のポイントとしては、外スキーのエッジングを強めて(角を立てて)雪面からの強い抵抗を感じ取ってもらうことです。外スキーのエッジングを強めるためには、徐々にスピードアップさせなければなりません。

結果としてターンの外方向に遠心力が働き、内スキーの内エッジを使うのは苦しくなり、内スキーは雪面に対してフラットになります。さらに内スキーの外エッジが立つところまで持っていければ、パラレルターンの第一歩を踏み出せたのではなでしょうか。

この生徒さん、プルークからパラレルへ至る理屈を丁寧に説明しながら、デモンストレーションし、反復練習したことにより、1日で何とかパラレルの形に持ち込むことができました。

指導者も難しい?「滑走プルークから基礎パラレルターンへの展開」

さて、このプルークからパラレルターンへ指導する一連の滑りというのは、実はSAJ準指導員・指導員検定の「滑走プルークから基礎パラレルターンへの展開」として昨年度から導入された種目なんです。

昨年の指導者検定では、この種目の理解度の低さにより、合格率が大きく下がったと聞いています。

僕も最初はこの種目に関しては理解不足で、指導者仲間と情報をシェアしながら、ようやく身に付けた種目でもあります。

先シーズン、今シーズンの指導員検定会で検定の様子を見させていただいたところ、外スキーのエッジングを強めていった結果、内スキーの外エッジが立ち、内スキーが平行になっていくような運動を見せられた人には合格点が出ていたのではないかと思います。

外スキーのエッジングを強めていく動きを最後まで続けられなかったり、プルークスタンスからパラレルスタンスに形だけを変化させたり、プルークとパラレルの狭間のスタンスが無いような滑りをした人は、合格点がもらえなかったのではないでしょうか。

外スキーのエッジングを強めていった結果として自然に両スキーが平行になるという理屈を理解していれば、それ程難しくない種目だとは思うのですが。

実は上級者になればなる程プルークスタンスとパラレススタンスの間の曖昧なスタンスでの滑り方を練習もしくは生徒さんにデモンストレーションする機会が少ないのも、理解不足の一因なのではないかと思います。

まぁ、僕もその中の一人だったんですが、先シーズンから幾度かこの種目を練習させていただいたおかげで、前述した生徒さんへの指導が思いのほか上手くいったことに、少し喜びを感じている次第です。

続編書いてみました

2019年度のSAJスキー指導員検定会第三会場は2月の下旬に鹿沢スノーエリアで開催されました。 僕はサポートに行けませんでしたが、3...

最後に

SAJのスキー教程は、スキーヤーをプルークボーゲンからパラレルターンに導くという課題に対して最も注力している内容になっています。

それは、A滑走プルーク、B横滑りの展開、Cシュテム動作という3本の矢によって、速やかにパラレルターンに導く手法が取られているのですが、今回は滑走プルークからパラレルに導くというアプローチについて少し書いてみました。


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