スキーのオフトレと聞くとどのようなことを思い浮かべますか?
多くの人が、ランニングや自転車などの有酸素運動や、スクワットや腹筋などの筋トレなどを思い浮かべるのではないでしょうか。
もちろん、持久力が付けば滑る本数を増やすことができますし、脚の筋力を高めることで大きな外力にも耐えられるようになりますので、それ自体を全く否定はしませんが、スキー技術が直接的に上達することはありません。
僕もかつてはオフシーズンになると、死に物狂いでランニングや筋トレを行っていましたが、それでスキーが上達したという実感はありませんでした。
なので、オフトレによって得られる効果はこんなもんだよね、と変に納得していた感はありました。
ところが、数年前からスキーの動作トレーニングを陸上で行うようになって、明らかに自分の滑りが変化しました。
もちろん、悪い変化ではなく良い変化です。
動作トレーニングとは、簡単に言えばスキー滑走中のフォームや動作を、スキーを履いていない陸上で行うトレーニングです。
例えば、スキーの基本とも言われる外向傾の動作を陸上で繰り返し行って染み込ませることで、雪上でも外向傾の姿勢がすんなりできるようにするのです。
いやいや、スキーというスポーツは板とブーツを履いて雪の斜面を滑るスポーツだから、いくら陸上で真似しても意味が無いと思う人がいるかもしれません。
ですが、逆説的に考えてみてください。
陸上のように足元が動かない安定した状況の中で出来ないことを、安定しない滑走中に出来るのでしょうか?
まずは、陸上で動作トレーニングを行って、雪上でも同じように動作を行うようにした方が早道だと思いませんか?
僕は、トップスキーヤーが鏡の前で滑走時の動作フォームを行っていたのを見たことがあります。
また、まだまだ数は少ないですが、そのようなトレーニング方法を指導しているスキーヤーも存在します。
この動作トレーニングはオフトレだけでなく、シーズン中にも継続して行うことで雪上での動作確認や修正に役立てることができます。
重要なのは正しい動作を知ることです。