ターン内側の腕を意識するだけで滑りが激変するマル秘スキーテクニック

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はじめに

検定や大会に挑戦するスキーヤーは、スキー滑走中の腕や手の位置、動かし方を気にするのではないかと思います。

そんなスキーやのほとんどは、ストックワーク、両腕の開き方、両手を前に出す(引けない)といったことを心掛けているのではないでしょうか?

もちろん、両手を前に出すことによって後傾を防ぐことができますし、ストックワークが良くなれば滑りをリズミカルにする重要な動作となります。

しかし、今日はもっと滑りが激変する腕の使い方を皆さんに伝授したいと思います。

意識するべきはターン内側の腕

最近はあまりストックをしっかり突くことはしませんが、どちらかと言えばストックを突く側の腕や手、つまりターン外側に意識を持っているスキーヤーが多いのではないかと思います。

もちろん、ターン外側の腕に意識を持つことが悪いとは言いませんが、試しにターン内側の腕を意識してみてください。

今までと違った滑走感覚が得られるはずです。

意識の持ち方は人それぞれですが、だいたい以下のような感じです。

繰り返しになりますが、意識するのはターン外側ではなく内側の腕や手となり、左ターンなら左の手や腕、右ターンなら右の腕や手となります。

  • ストックを持つ手を山側に高く上げる
  • 肩を吊り上げる
  • 手が山側に引っ張られる
  • 腕を上げて側腹部を伸ばす
  • 脇を開く
  • 肘を高く上げる

などなど、感じ方や意識の持ち方は人それぞれですが、だいたい腕や手を山側に高く上げると言う動作になります。

つまり、この動作を行うことによって、スキー用後で言う“くの字”姿勢が自然に取れるようになります。

よく、くの字姿勢をつくるために、上体を外側に折り曲げるとか傾けるとか、両肩を雪面と平行に保つとか指導される場合があると思いますが内側の腕や手を意識することでくの字姿勢が無理なくできるようになります。

内側の腕を山側に上げることによって得られる効果

くの字姿勢は、外向傾姿勢とか、アンギュレーションとか呼ばれていますが、この姿勢が取れることでどのような効果が生まれるのでしょうか?

SAJが発行している日本スキー教程には147ページから151ページにかけて、くの字姿勢について書かれていますが、簡単に要約すれば“ターン中のバランスを調整するために有効な姿勢”とあります。

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指導の場ではよく、内到を防止するためにくの字姿勢が必要という見方がありますが、実は”くの字”姿勢にはもっと沢山のメリットがあります。

  • スキーのエッジが立つようになる
  • スキーをたわませることができる
  • 切り換え動作に入りやすくなる
  • より深い内傾角で滑れるようになる
  • カービングもスキッディングもどちらもコントロールが楽になる
  • より深いターン弧で滑れるようになる
  • 谷回りからエッジがかかるようになる
  • 適切な重心移動ができるようになる

書き出せは他にもたくさんでてきそうですが、これだけでたくさんのメリットがあるのならくの字姿勢をマスターしない手はありませんよね。

内腕を上げて、くの字姿勢をとるタイミング

基本的にはターンが始まり内傾が大きくなるに従って、内側の腕を徐々に上げていく、つまりくの字姿勢をゆるやかに強くしていくようなタイミングで良いかと思います。

技術選のようにハイスピードターンを求められる場合は、ターンマックスから切り換え直後の谷回りまで内腕(次のターンの外腕)を高く突き上げて滑る選手も多く見受けられる例のアレですが、そこまで極端にする必要は無いのかなと思います。

まぁ、全日本選手の真似はそうそうできませんから。

どのようなスキーヤーに有効か

以上のテクニックは全てスキーヤーを対象にしたものではありません。

少なくとも、ロングターンでカービングが出来るようなスキーヤーや、プライズテストや技術性を目指すようなスキーヤーが対象です。

逆に言えば、それ以上の滑りができるスキーヤーは既に身に付けた(あるいは無意識的にできている)テクニックと言えます。

カービングのショートターンにも使えるテクニック

ショートターンを行った時に、体の軸が左右に振れてしまうスキーヤーにも有効なテクニックです。

ショートターンは動きが速く大きな動作はできませんので、内側の腕や肩が下がらないように意識するだけでもかなり滑りが改善される可能性があります。

外肩を必至でブロックしても上手くできないという人は、是非試してみてください。

おわりに

以上のテクニックは数年前に現役の全日本選手数人に教わった受け売りになるのですが、自分が試してみたら一発で滑りが激変した嬉しい経験があり、あまり人には教えたくないマル秘テクニックと言いたいところですが、案外知られていないのかもしれません。

なので、自分の滑りの調子が悪い時には、内腕の使い方を見直したりもしていますし、プライズ検定を受けたいという人に指導する時もあります。

内側の腕を意識するなんて、特殊なことをやっているみたいですが、結果としてはスキーの基本中の基本である”くの字”の動作をしっかりとつくるだけのことなんですよね。

カービンスキーは内到してもローテーションしても、それなりにターンができてしまいますから、くの字姿勢なんて結構上手なスキーヤーでもできなかったりするんですよ。

ということで一皮剥きたいといった意識高い系スキーヤーは是非試してみて頂きたいです。

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