目次
はじめに
スキー上達に伸び悩んでいるスキーヤー程、オフトレにも力を入れたいという思いは強いのではないでしょうか?
スキーは限られた期間しか行うことのできないシーズンスポーツですから、スキーに似たプラスノーやピスラボの様なサマースキーやインラインスケートをオフシーズンに行うことで、スキーも上達するという考えるスキーヤーは多いのではないかと思います。
しかし、この考えには大きな落とし穴があることをご存じでしょうか?
今回の記事では、この落とし穴について探っていきたいと思います。
滑走日数をいくら増やしても上達しない
サマースキーやインラインスケートはスキーと共通する部分があり、冬のスキーと似た滑走感覚を得ることができます。
そんなサマースキーやインラインスケートをオフトレに取り入れることで、疑似的に滑走日数を増やすことにも繋がり、冬のスキーも上達すると考えがちです。
何シーズンもスキーを続けているのに上達しないと悩んでいるスキーヤーの方に今一度考えていただきたいのは、“滑走日数が足りないことが上達を妨げている原因になっているかどうか?”です。
スキーを始めた頃は、滑れば滑る程上達していたのに、気が付くと上達が頭打ちになってしまえば、更に滑走日数を増やせば上達のではと思うのは当然のことかもしれません。
そして、シーズンを追うごとに滑走日数が増えていき、オフシーズンにはサマースキーやインラインスケートまで始めてみたものの、思うように上達しないといった負のループに陥ってしまうパターンがとても多いです。
スムーズにシーズンイン出来たとしても上達はしない
サマースキーやインラインをオフトレに取り入れたことで、冬のシーズンインで滑走感覚を早く戻すことができたという声を多く聞きます。
このことは、一見上達に繋がることのように思います。
しかし、よく考えていただきたいのは、“毎シーズンスキー上達に伸び悩んでいるのに今までの滑走感覚を取り戻すことが本当に上達に繋がるかどうか?“ということです。
スキーシーズンが始まると多くのスキーヤーが、先シーズンの滑りを思い出そうと躍起になります。
これは毎シーズンが上達しているスキーヤーにとっては意義のあることですが、上達に伸び悩んでいるスキーヤーにとっては、また次のシーズンでも同じ滑りを繰り返す負のループの始まりでもあります。
サマースキーやインラインスケートが滑れるようになってもスキーは上達しない?
前述しましたようにサマースキーやインラインスケートはスキーに似た要素もありますが、違う要素もあります。
よって、サマースキーやインラインスケートを始めていきなりスキーと同じように滑れるわけではありません。
そうなるまでには、ある程度練習が必要です。
ちなみにサマースキーの方がインラインスケートよりもスキーに近いので、慣れるのは早いはずです。
サマースキーやインラインスケートに慣れた頃には、“これだけ滑れるようになったのだから冬のスキーも上達するに違いないという錯覚”です。
ここでも良く考えていただきたいのは、サマースキーやインラインスケートが冬と同じように滑れるようになったかどうかではなく上達したかどうかです。
例えば、冬にパラレルができなかったのにサマースキーではパラレルで滑れるようになったとすれば、冬のスキー上達に繋がった可能性は高いです。
ですが、冬と同じように滑れるようになっただけなら、今までの悪い滑りをそのままサマースキーやインラインスケートで継続しているだけなのかもしれません。
やはりサマースキーやインラインスケートはスキー上達に効果は無いのか?
前述しましたようにサマースキーもインラインスケートもスキーに共通した部分があります。
つまり、スキーの悪い癖や滑りが面白いようにサマースキーやインラインでも表れてしまうということです。
それは、悪い滑りのままサマースキーやインラインスケートでいくら練習しても冬のスキーに繋がらないどころか、悪い滑りの上塗りで、一層染み込んでしまい逆効果になってしまうことを意味します。
このことは逆説的に考えれば、悪い滑りを治すために活用すればスキー上達に繋がるとも言えますが、その為には上達方法を十分に理解してサマースキーやインラインスケートに取り組む必要があります。
サマースキーやインラインスケートが全く効果の無いオフトレということではなく、取り組み方が重要です。
おわりに
ここまでお伝えしたことは、サマースキーやインラインスケートをオフトレとして活用することに限った話しでは無いことにお気づきかと思います。
結局は、上達に伸び悩んだスキーヤーが滑走日数を増やしたところで、毎回同じことの繰り返しになり、上達は見込めないということになります。
オフトレであれこれ取り組む前に、正しい上達方法を知ることが最優先です。