選択と集中は正しいのか?

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先日、若い友人と飲む機会がありました。その友人は会社員として働きながら趣味が高じてサイドビジネスを始めました。サイドビジネスが軌道に乗り出したものの、会社員との両立が困難となりジレンマに陥っているという相談を受けたのです。

昔は「選択と集中」とアドバイスしたが・・・

僕が社会人になりたての頃、先輩、上司、経営者から耳にタコができる程聞かされた言葉があります。それは「選択と集中」です。

AかBで迷った時は、どちらかを一方を選択し、一点にリソース集中する。これが成功の方程式であるかのように教わりました。AとB両方を両立することは難しく、最終的には中途半端に終わってしまい成功しないといった考え方です。

しかしこれはバブル時代やそれ以前の高度成長時代に通用した考えであると僕は思っています。何でもいいから一生懸命に頑張れば、“そこそこ成功する”時代だったのです。

ホームランを打たなくても勝てばいい

今は昨日まで順調だったビジネスが今日になってダメになってしまう。そんな時代です。一つの事業が何十年も順調に続くことは稀なことです。多くの会社が様々な事業を並行して行いリスクを分散しています。一つの事業でホームランは打たなくてもいいから、ヒットやバント、犠牲フライなど、手を変え品を変え、着実に点を稼ぐといった戦略が生き残っていくカギなのかもしれません。

僕がアドバイスしたのはもう一つの選択肢

さて、先ほどの飲み会の続きです。僕は以下のようにアドバイスしました。
「事業だけに専念しても成功する保証はどこにもないし、事業から撤退し会社員に戻れる保証もどこにもない。
まずは、会社員を続けながら、両立する方法を模索してみてはどうだろう。確実に事業が軌道に乗るという手ごたえを持ってからでも、専念しても遅くなない」

以前の僕なら、「リスクを覚悟して一発勝負に出るべきだ」という勇ましいアドバイスをしたと思います。でも人生は博打ではありませんし、一か八かで勝負するなんて、今のご時世には合わない考え方だと思うようになりました。

リスク分散はそれ相応の努力が必要

何とも歯切れの悪いアドバイスかもしれませんが、これもある意味選択と集中です。
つまり、AかBかではなく、「AとB両方」という選択肢が加わっただけの話しです。
昔は択一でしたが、今の時代にはこんな選択肢があってもいいのです。

しかし、AとBを両立するというのは、これはこれで大変なことなのです。リスク分散するためにもそれ相応の努力を要するというわけです。
楽な道はありません。

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