アルコールがランニングのパフォーマンス低下に影響を及ぼす5つのこと

シェアする

私はお酒が大好きなので、たくさん走った日でも走らなかった日でも、毎日必ず晩酌をしていました。
ただしレースの1週間前だけは晩酌を我慢してレース本番に挑むようにしています。

もちろんレース後は結果がどうであれ、疲労した体に鞭打って祝杯を上げ、翌日からはランニングにはげみつつ、お酒を美味しく頂く日々が続くのです。

そんなお酒が大好きな私ですが、今年に入ってからちというもの体が重く、脚に疲労が常に溜まったようなだるさや、心拍数が普段より高めの状態が続いておいり、タイムは平均して5~10%も落ち込んでしまいました。

実はその原因は薄々と気づいていいて、年々少しずつ量が増えてしまったお酒が原因なのではないかと疑っていたのです。
そこで思い切って毎日の晩酌を止めることにしたのです。

驚くことに、その翌日から嘘のように体の重さは解消され、タイムも日に日にもとにもどってきました。

ということで、今回はアルコールがランニングに及ぼす悪影響についてお伝えしたいと思います。
お酒が大好きなランナーの皆さまは必読です!

ランニングの後にお酒を飲むと疲労回復が遅れる

アルコールを摂取すると肝臓はアルコールの分解を優先的に行います
これによって食事で摂取した糖分や脂肪分をエネルギーに変えたり、たんぱく質を合成するといった働きが後回しになってしまいます。

ランニングによって失われたエネルギーの補給や、損傷した筋肉の修復などが後回しになってしまいますので、その分疲労回復が遅れてしまいます。
また、アルコールを大量に摂取すると、疲労回復に効果のあるビタミンB群を消費するため、疲労回復をさらに妨げることになります。

お酒を飲んだ翌日の練習で、パフォーマンスの低下を招いてしまうことは言うまでもありません。

アルコールがさらなる脱水症を引き起こす

夏になると、ランニングで汗をかいた後のビールは本当に美味しいものです。
ランニングやスポーツの後に飲酒を楽しむ方も多いのではないでしょうか?

アルコールには利尿作用があるため、汗を大量にかいたランニングの後にお酒を飲むと、脱水症を招いてしまう可能性が高くなります。

さらに、アルコール摂取の翌日に水分補給を怠ったまま、ランニングを行えば脱水のリスクが高まります。
特に暑い夏のランニングでは脱水症になりやすく、脚の痙攣、頭痛、めまい、吐き気などを催し、最悪の場合は意識を失ったり死に至る場合もあります。

お酒を飲んで寝ると睡眠の質が悪くなり疲れも取れない

お酒を飲むと寝つきがいいという話しは良く聞くのですが、実はアルコールが体内で分解されるときに発生するアセトアルデヒドによって、レム睡眠が阻害されると言われています。

これによって、最初は寝つきがよくても、睡眠のリズムが乱され、途中で目が覚めたり、早朝に目が覚めることが多くなります。

ランニングの疲労回復には、食事に加え睡眠の質がとても重要です。
睡眠の質が悪ければ、疲れも取れにくくなり翌日のパフォーマンスに悪影響を与えるのは明らかです。

ランニング後の飲酒によって筋肉の修復を妨害する

アルコールを摂取することによって、ヒト成長ホルモンが通常分泌される量の70%程度まで減少します。

ヒト成長ホルモンが減少すると、筋肉の合成、修復が妨害されるため、ランニングにとって重要な筋肉が付かないどころか、損傷した筋肉が修復しなければ、逆にパフォーマンス低下が起こってしまいます。

最近では筋トレを取り入れるランナーも多く、筋トレの成果を出している実業団や大学も増えていますので、筋トレの効果を無駄にしたくなければ飲酒は控えるべきでしょう。

ダイエットにも悪影響

1カ月に500キロも600キロも走る実業団ならまだしも、一般市民ランナーであれば食べ過ぎによる体重増加に注意を払う人は多いのではないでしょうか?

居酒屋で散々飲んで食べたにもかかわらず、最後のしめにラーメンを食べる人、少なくないのではないでしょうか?
実は私もその一人です。
これにはきちんと理由がありまして、アルコール摂取によって肝臓が糖を分解できずに低血糖となり、お腹が空いてしまうからなのです。
よくお酒には食欲増進効果があると言われるゆえんです。

また、お酒で酔った状態では、気持ちが大きくなって、ついつい食べ過ぎてしまうということも、摂取カロリーがオーバーになってしまう要因の一つです。

でも「酒は百薬の長」などと言われるじゃないか

確かに昔から「酒は百薬の長」という言葉が存在しますし、全く飲まない人より適量飲んでいる人の方が長生きするといった研究結果や、お酒はストレス解消になる、赤ワインのポリフェノールは体にいいなど、様々な説があります。

一方では全く飲まない人が最も死亡のリスクが低いといった研究データが発表されたりもしています。

飲酒に関する研究は欧米がかなり進んでいて、日本ではまだまだ発展途上とのことです。
人種によってアルコールへの耐性には差があって、日本人はお酒に弱い人種であるとも言われていますので、一概にお酒に関する研究結果が当てはまらない場合もあるのかもしれません。

とはいえ、レース(試合)の後や激しい練習の後に適量のアルコールを摂取することは、気分転換やチームの結束など、プラスになることもあると思われますので、全くもって飲酒を否定するものでも無いとも言われています。

適量なら飲んでもいいのか?

「厚生労働省の示す指標では、節度ある適度な飲酒は1日平均純アルコールで20グラム程度の飲酒」と言われています。
何の根拠で20グラムなのか私の勉強不足でよくわかりませんが、飲酒量の単位を分かりやすく説明すると、

ビール・発泡酒→中ビン・ロング缶1本
チュウハイ→350mL缶の1本
日本酒→1合
ウィスキー・ジンなど→シングル2杯
ワイン→グラス2杯

なのだそうです。

ただし、アルコールの耐性には個人差があります。
ビールをコップ一杯飲んだだけで、寝てしまう人もいれば、大ジョッキで数杯飲んでも何ともないという人もいます。

また、アルコールには依存症という問題があります。
飲酒か習慣化されると、最初は少量であっても飲酒の効果が効かなくなり、少しずつ飲む量が増え、最終的には依存症に陥ってしまうという危険性です。

いずれにしても飲まないにこしたことはない

体に良いか悪いか、早死にするかしないかという問題はさておいて、長距離ランナーにとてって(他のアスリートも同様に)、アルコール摂取はマイナスに働くといった情報が圧倒的に多いという現実はやはり無視できません。
様々なプロスポーツの世界ではアルコールを禁止したり、量の制限を設けるといった状況が当たり前になっていることを考えれば、うなずける話でしょう。

やはりアマチュアであってもタイムや成績を追求するような人であれば、飲まないに越したことはないというのが正直なところはないでしょうか。

また、前述したように最初は少量をたしなむ程度だったものが、習慣化して量が増えお酒を止められなくなってしまい、依存症で不健康になってしまうリスクを考えれば、飲まないにこしたことは無いわけです。

私も晩酌を止めた一日目は、アルコールを口にしないことに多少なりとも我慢を強いられ、この先楽しみの一つが減ってしまうことに悲観したものでした。
しかし、それでも晩酌を止めて良かったと今では確信しています。

もちろん、ランニングへの好影響もありますが、仕事への集中力が増した(戻った)とか、健康面での好影響、それにお酒への精神的な依存に対する罪悪感が消えたことなど、予想していなかった様々なメリットを得ることができたからです。

とは言っても人から誘われた時には基本的にお付き合いはするようにしています。
やっぱりお酒は大好きなので。

スポンサーリンク
336×260
336×260

シェアする

フォローする

スポンサーリンク
336×260
TOPへ