目次
はじめに
僕は月間500km以上走り込むことがあります。
最初はダイエット目的で走りだしたのですが、次第に走ることが楽しくなり、そしてトレランやマラソンの大会に出るようになりました。
もともと痩せたいという思いで始めたランニングですから、筋トレをやる必要はないと思っていたのですが、数年前にその考えを改めさせる出来事がありました。
山を走った帰り、温泉に寄ったときのことです。
自分の裸を鏡で見ると、ちっともカッコよくないのです。
当時は体脂肪率10%を切っていて、かなり絞れていたというのもあるかもしれませんが、上半身がとにかく貧相でただのやせっぽちなオジサンでした。
特に胸や腕の筋肉が昔に比べてかなり落ちている感じで、鏡に映る自分の姿に愕然としたのでした。
筋トレしても筋肉が付かない理由
その後、これではいかんということで、自宅で腕立て伏せや腹筋を行ったのですが、これがビックリする程回数が出来ないんですよ。
腕立てなんて20回3セットもできなかったんじゃないかと思います。
若い時には100回くらいできたんですけど・・・。
ということで、それから筋トレに励む日々が始まるわけですが、3か月位たっても期待通りに筋肉が付くことはありませんでした(もちろん多少は付いたんですけどね)。
そして色々と調べているうちに、原因が明確になりました。
「有酸素運動は脂肪も落とすが筋肉も落とす」という現実です。
実は以前から頭の中では分かっていたことなのですが、リアルに体験したのは初めてです。
そして、「摂取カロリー<消費カロリー」、または「摂取カロリー=消費カロリー」の状態では、決して筋肉を今より大きくすることができないという、もうひとつの現実を身をもって体験したわけなのです。
つまり、「摂取カロリー<消費カロリー」の状態では脂肪も減るが筋肉も減るということになります。
また、「摂取カロリー=消費カロリー」の状態では脂肪も筋肉も増減は無いということです。
そもそも人の体は、つねになまけようとしていて、消費カロリー(代謝)を抑えるようにできています。
したがって、運動をしてもしなくても、必要の無い筋肉は減ってしまうのは当然のこと。
登山者が遭難すると、真っ先に筋肉が痩せてしまうといいます。
筋肉を減らすことで、体を必要以上に動かさなく(動けなく)することでカロリー消費は控えられますから、少しの食糧でも生き延びることができるのです。
また、マラソンランナーの体型を見ると、余分な脂肪は付いていませんから筋肉の筋が浮き出て見えるので、筋肉質の体形のように見えますがが、実はそれ程多くの筋肉は付いておらず、体重も軽いんです。
筋肉をたくさん付けて走ると多くのカロリーを消費しますし、それどころか長距離を速く走ることができなくなります。
よって、有酸素運動で筋肉が減るということは、ランナーの視点で言えば悪いことではありませんし、当然なことなのです。
しかし、ダイエットやボディメイク的な観点からすると、それはちょっと違うよね、という話しになるわけです。
筋肉を付けたければ筋トレ&食べて太るしかない
先日、フィットネスビキニ競技で国内敵なしの絶対王者である安井友梨さんがテレビで紹介されていました。
その番組で興味深い話しをしていました。
なんと彼女は最初にジムに入って数カ月の間はひたすら食べて体重を増やすことに専念させられたそうです。
痩せるためにジムに入ったのに、最初はほとんどトレーニングさせてもらえなかったらしいんです。
実はこの話し、ボディビルダーの間では当たり前のこと。
筋肉を増やすためにとても理にかなった方法なのです。
つまり、筋肉を大きくしたいのであれば、「摂取カロリー>消費カロリー」の状態にする必要があり、この場合は脂肪も筋肉もどちらも増えるということになります。
ということで、僕も太ることにしました。
たくさん食べて「摂取カロリー>消費カロリー」の状態にするのです。
そして、筋トレも本格的にやっています。
もちろん、食事の量だけでなく質にも気を使い、たんぱく質、炭水化物、脂質をバランスよくとるようにしました。
おかげで今では、ベスト体重より3キロも増え、体脂肪率も10%を少し超えています。
3キロの増量はさすがに体が重く、ランニングのパフォーマンスは落ちていますが、筋肉が増えた実感は大きいです。
筋肉を大きくした後に体を絞る
筋肉が付いたら、その後少しずつ減量します。
もちろん、ランニングと筋トレを続けながら、摂取カロリーも落としていきます。
この時に注意いたいのは有酸素運動をやりすぎないことです。
僕はランニングが好きなので、どうしてもたくさん走りたくなってしまうのですが、そこは我慢。
1日1時間以上は走らないようにして、その分の時間を筋トレにあてるようにしました。
当然減量すれば脂肪と筋肉も同時に落ちることになりますが、こうすることで筋肉量は極力落とさずに減量することができます。
筋肉を増やすためにいったん増量し、その後減量して体を絞るという方法は前述したようにボディビルダーをはじめ、様々なスポーツ選手が取り組んでいる手法なのです。
食事は高たんぱく質に!プロテインも活用する
前述しましたように減量すれば、ランニングや筋トレをしていても必ず筋肉も一緒に落ちてしまいます。
極力筋肉を落とさずに体重を落としたい場合、重要になるのは食事です。
そうです、筋肉の源になる肉や魚などの、たんぱく質の摂取です。
僕のようなオッサンになると、最低でも1日に体重×1gの量のたんぱく質をとる必要があると言われています。
例えば体重60kgの人なら60gのたんぱく質が必要です。
毎日のようにランニングやジムに通っている人なら、その2倍つまり120gとってもいいと言われています。
しかし、現実的に120gのたんぱく質を肉から摂取しようとした場合、相当なカロリーを摂取しなければなりません。
牛肉に例えると100gあたり20g程度しかたんぱく質は含まれていません。
しかも100gのうち脂質は25gもあり、カロリーは300kcal近くもあります。
もし1日に120gのたんぱく質を摂ろうとした場合、600g以上の牛肉を食べる必要があり、カロリーは1800kcal以上にも達してしまいます。
これでは、とても減量どころの話しではありません。
そこで登場するのがプロテインの活用です
プロテインにはたんぱく質以外の余分な脂質やたんぱく質が含まれていないので低カロリーでたんぱく質を摂取することができます。
プロテインと言えば、以前はボディビルダー向けのサプリというイメージですが、今は全くそんなことはありません。
あらゆるプロスポーツ選手が活用していますし、もちろんマラソンのプロ選手や実業団選手の多くが筋肉増強・維持にも欠かせないサプリとなっています。
筋トレ+プロテイン摂取でランニングにも思わぬ好影響が!?
以上のように、ボディメイクの一環で始めた筋トレとプロテインの摂取が、実はランニングにも思わぬ好影響をもたしたことを最近になって思い知ることになります。
筋トレとプロテインの摂取を1年間続けたところ、もう無理と諦めていたPBを僅かながら更新することができたのです。
行った筋トレは、主にビッグ3と言われるスクワット、デットリフト、ベンチプレス(腕立て伏せ)で、ほとんどは自宅トレーニングです。
スクワットとデットリフトは下半身全般の筋力を強化できますし、腕立て伏せは大胸筋や上腕だけでなく、ランニングに重要となる体幹トレーニングにも繋がります。
これが影響してか、練習ではポイント練習でスピードアップが計れ、ハーフでのPB更新ができました。
もう還暦が近いというのに、これはマジで嬉しかったです。
もちろん、1日100~120gのプロテインの摂取は欠かせませんでした。
HMBと併用することで筋肉の分解を抑制し筋肥大の効果が高まる!?
最近ではスポーツ界だけでなく、僕達のように趣味でスポーツを楽しんでいる人にも話題になっているのがHMBサプリです。
HMBとは必須アミノ酸であるロイシンの体内における代謝産物で、筋肉におけるタンパク質合成を誘導する重要な働きをすると言われています。
2018年、消費者庁はスポーツをしない健康な人であっても、HMBを摂取することによって筋肉の分解抑制の効果が確認された、と発表され話題となりました。
もちろん、HMBはプロテインと合わせて摂取することによって、筋肥大を促進する効果が高まると言われています。
ランニング中に極力筋肉も落とさないためにBCAAを飲む
ランニングなどの有酸素運動中は、筋肉中に蓄えられたグリコーゲン(糖)や、体脂肪が主なエネルギー源となりますが、多少なりとも筋肉が分解されてエネルギーとして使われることをご存じの方は少ないかもしれません。
実は強度の高いランニングや長時間のランニングで筋繊維が破壊されパフォーマンスの低下を招くのはこのためだと言われています。
ランニング中の筋肉の分解を防ぎ、エネルギーとしても利用できるのがBCAAというアミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)です。
BCAAを運動前、運動中、運動直後に摂取することで、ランニングのパフォーマンス低下、筋肉の損傷を防ぐ効果があると言われています。
筋肉サプリはプロテイン+HMB+BCAA+αが最強!?
プロテインと同時に、HMB、BCAAの摂取によって、筋肉肥大、筋力増強、筋肉分解の抑制が重要であることは、お話しした通り。
でも、どうせなら、これらを全てオールインワンしてしまったサプリが無いものかと探した結果、見つけました!
正直、何種類ものサプリを飲むのって、滅茶苦茶面倒なので、一種類で済ませたいところです。
おわりに
ということで、プロテインやHMBやBCAAを上手く利用しながらボディメイク的なやり方を取り入れており、ランニングにも好影響ですから、こんないいことはありません。
また、以前のような貧相なガリガリオヤジより、少しばかり細マッチョになったので、ランニング後の温泉も気分よく入れるようになりました。
ただ、僕の場合は、ランニングはボディメイクやダイエットの一環という位置付けなので、マラソン大会などで成績を出したいガチのランナーにとって、走る距離を減らしたり筋トレに力を入れる方法はあまりおススメしません。
ということで、今日はこのへんで。