僕は大昔に自転車ロードレースをやっていたんですが、また自転車に乗りたくなってきたという記事を最近書きました。
実はラン友さんとの間で「何で今更自転車?」という会話がありました。
自転車ロードレースに出た経験がなければ、「ランニングも自転車も有酸素運動のスポーツだから同じじゃん?」と思われるかもしれませんね。
でも、僕自身は全く別モノのスポーツとして捉えています。
まず、ランニングと自転車の大きな違いは風の抵抗の存在が挙げられます。
マラソンでも風の影響はありますが、自転車とは比較にならないほど影響は小さいんですよね。
自転車ロードレースは平均スピードが40キロ、プロで50キロを超えることもあります。
下りや集団でスピードが出ている場合は60~90キロなんて出る場合もあり、スピードが速ければ当然風の抵抗も大きくなります。
なので、集団の前を走っている選手よりも、集団の中で走っている選手は、風の抵抗はあまり受けないので、その分楽に走れて体力も温存することができます。
しかし、いつまでも集団の中で走っていてはトップでゴールを切ることはできません。
集団から逃げ出す必要があります。
集団から逃げるためには、スプリントで集団から飛び出して数分間を全力で走るような高いスピードで集団を突き放さなければなりません。
陸上で言えばフルマラソンの途中でいきなり800メート走を走るような感じです。
そして、そのまま集団から逃げて1人でゴールしたければ、後方集団に追い付かれないペースで走り続ける必要があます。
この間は、1人で風の抵抗を受け続けなければなりません。
フルマラソンなら最後の10キロを1万メートルや5千メートル走のような高いレベルのスピードを維持するようなもの。
なので、1人で逃げるよりも何人かの選手で先頭交代をしながら走った方が、逃げは成功しやすくなりまし。
しかし、複数の選手と逃げが成功しても、ゴール前のスプリント勝負になった場合、100mや200mの短距離選手のようなスプリント力が無ければ、トップでゴールを切ることはできません。
以上のように、自転車ロードレースでは、ランニングで言えば、フルマラソンだけでなく中距離や短距離などのトラック競技でも通用するような力を付けることが基本となります。
もちろん、選手の中にもスプリントが得意な選手や、タイムトライアルのように独走力に優れた選手、長い登りが続く山岳コースに強い選手など、ある能力長けた選手もいますが、基本は有酸素能力だけでなく無酸素能力や筋持久力まで幅広くトレーニングしなければ強くなりません。
そこがマラソンとの大きな違いであり、面白い点でもあると思っています。
マラソンは、レース途中でスプリントすることは、ありませんからね。
他にも、マラソンとの違いはチーム戦で戦うという点です。
プロや実業団になると、チーム線が普通で、戦略でレースに勝敗が左右されると言ってもいいかもしれません。
また、機材(自転車)の違いや、機材トラブルなども勝敗に影響を及ぼすことがあります。
この辺の話しは、長くなるのでいずれブログに書きたいと思います。